2022年03月20日
講演会「野生のトラ、動物園のトラ ~アムールトラからのメッセージ~」
2021年11月のアムールトラのオス「ショウヘイ」の来園や、2022年の干支にあわせ、トラに関する講演会を開催します。
動物園のトラの現状と種の保全、さらに野生のアムールトラの生態や現状について知るとともに、絶滅の危機にあるトラを通して、生物多様性の大切さを伝えます。
また、私たちとどう関わり、何ができるかを考える場とします。
開催日時
2022年3月20日(日) 13:00~15:00
※開場は12:45
場所
神戸市立王子動物園 動物科学資料館 動物園ホール
講演者
講演1 動物園のトラの現状 (30分)
笠原辰也 (神戸市立王子動物園、獣医師)
講演2 研究者が語るアムールトラの現状と保全 (90分、質疑応答含む)
杉本太郎氏 (野生動物研究者、兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 特任助教)
内容
(公財)日本動物園水族館協会では、飼育園館で協力し、トラをはじめ保護が必要な動物を対象に、血統登録し、繁殖計画を立て、種の保存に努めています。その一端として、当園にオスのアムールトラ「ショウヘイ」がやって来ました。当園のトラの紹介をはじめ、動物園でのトラの状況や課題などをお話しいたします。
また、ロシアの沿海州で野生のアムールトラの調査をしておられた研究者により、現地の調査の様子や研究、保全活動、最近の研究成果など、アムールトラの現状をお話しいただきます。
<講演2 講演要旨>
アムールトラはトラ亜種の中で最も体が大きく、現存するトラの中では唯一寒い地域に暮らしています。森林伐採や山火事による生息地破壊、そして密猟によりかつては50頭ほどまで減少しましたが、保護活動のおかげで生息数は回復し、現在約600頭がロシア極東地域と中国東北部に生息しています。オスの行動圏は約1400km2にもなることや、まれにヒグマやツキノワグマを襲って食べることなど、近年の研究によりアムールトラの生態が少しずつ分かってきました。
私はアムールトラの生息地で糞を集め、糞に含まれるトラのDNAを分析し、生息実態や遺伝的多様性の解明に取り組みました。本講演では、糞DNA解析から明らかにできたことに加えて、アムールトラの最新の研究成果をご紹介します。また、アムールトラの保全のためには何が必要なのか、現地の状況をまじえてご説明します。
対象者
中学生以上
参加費
無料。ただし動物園の入園料は必要。
なお、兵庫県在住の65歳以上の方は入園無料です。
募集人数【募集終了】
150名 ※応募者多数の場合は抽選
募集期間【募集終了】
2022年2月20日(日)~3月9日(水)
応募方法【募集終了】
インターネットでお申し込みください。
※募集は終了いたしました。