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2023年12月12日
「ハネコレ2023・“summer~autumn”」 Vol.3
入園ゲートをくぐり抜け目の前に現れるフラミンゴの鮮やかなピンクの羽。通年同じものを食べているはずのその身体の色も、その濃度に変化が起こります。繁殖期には鮮やかになりますが、子育てが少し落ち着いてくる今のフラミンゴ池は全体にふんわりと淡い色合いになっているように感じます。
(こちらは雛鳥の羽根)
雛から幼鳥、そして大人の階段のぼり成鳥そして繁殖羽に。そんな違いがいつの間にか行われているフラミンゴの換羽。
彼らはその羽の色を劇的に変化させます。なんてドラマチックなんでしょう。
園内の水禽舎でも、いよいよきたるそのシーズンに向け、オシドリの雄がThe・オシドリらしく(冬鳥なので)変化している様子が見られるようになってきました。
肌に当たる風に心地よさを感じる秋の行楽シーズン。木々の揺れる葉の色のように変化する生きものたちの装いに自然の不思議を感じてみませんか。
そのきたる次のシーズンに向けてその身体の換羽期に必要な栄養素(タンパク質)を補うべく、換羽期の鳥たちは食欲増進の日々が訪れるのです。
最後に。
ハッカンのカンキ吉。
掃除のために獣舎に入ると、あいさつ代わりに飛び蹴りをしてきた姿が懐かしい。
美しい鳥でした。
From.BTN
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2023年12月11日
インコのお引越し
今年の夏は猛暑でしたが、季節も進んで寒くなってきました。
毎年、寒さに弱いインコたちを非公開の暖かい部屋に引越しさせるのですが、第1号で、11月14日に『アカコンゴウインコ』をインコ舎と海鳥舎の間のプレハブに引越しさせました。
インコのくちばしは、固くて咬まれると大怪我をします。
それに体を持つことは、インコにもストレスになりますので、
木の上にいるインコを網やほうきで地面に下ろし、ゲージをかぶせます。
↑ケージをかぶせました
インコはケージの上にあがろうとするので、そのタイミングで底を取り付けます。
↑インコをプレハブに運んでいます
プレハブに着いて底を取り外し、しばらくするとインコが自ら出てきて、部屋の金網を登りはじめます。
これで引越し終了です。
↑プレハブ部屋の上まで到達
このようにすることで、怪我のリスクも下がりインコのストレスも減ります。
来年の春までは非公開ですが、今年は昨年のように園内で鳥インフルエンザが出ない事を願うばかりです。
まーくん
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2023年12月11日
「ハネコレ2023・“summer~autumn”」 Vol.2
その見た目の美しさではクジャクと互角!来園者の方も口々に「めっちゃキレ~イ!クジャクみたい!」という声が聞かれるのが、虹色に輝く姿その名も「ニジキジ」です。
美しいですね。
雄の「きじ丸」の羽はまさに虹のようで、光の反射でさらに輝くその美しさには目を奪われます。
冠羽も抜けてしまい、少し寂しい「きじ丸」の頭。でもすぐに新しい羽が生えてきます。
皮膚から生えたばかりの羽は筒状のものに包まれていてその中で羽が形成され、羽が育つとやがてそれがはがれて中から新しい羽が姿を現すのです。その筒状のものを(筆羽根)とも言います。
鳥の体をよく見てみると、とげのようなツンツンしたものを発見することがあります。
これが、新しく生まれた羽根なのです。
“ニジキジ“の名前はこの虹のように輝く羽根から
ペンギンが水の中を泳ぐその姿は、まるで飛んでいるよう。
ペンギンもれっきとした水鳥。ふんわりした羽のイメージではないかもしれませんが、しっかり換羽を行います。こんな羽。
(右の長い羽根は尾羽根)
残り方がめちゃかわいいですね。
From.BTN
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2023年12月09日
資料館レポ №26 『クリスマスのおはなし』コーナー
動物科学資料館 こども図書室では、本日 12/9(土曜)~12/25(月曜)まで、「クリスマスのおはなし」を集めたコーナーをつくりました。
・・・・とはいっても、動物の本がメインの動物科学資料館の図書室、集まったのは絵本が6冊だけ・・・
それでも、動物たちが主人公の楽しくて、かわいいおはなしばかりです。
★ うち 1冊をご紹介 ★★★
『おくれてきたクリスマス』評論社 (ノベルト・ランダ 文/マルリス・シャルフ=クニ―マイヤー 絵 / 山口 文生 訳)
こぐまのテディは、友達のおおかみたちにクリスマスの話を聞いて、どうしてもサンタさんに会いたくなりました。なぜならクリスマスは冬なので、こぐまはいつも冬眠中。会ったことがないのです。
こぐまは、おかあさんに内緒でクリスマス・イブに起きだすと、初めて見る雪の森にサンタさんを探しに行きました。さぁ、こぐまはサンタさんに出会えるのでしょうか・・・?
それぞれの家族に、それぞれの幸せなクリスマスがきますように・・・と思える絵本。
たとえ、それが、すこし『おくれてきたクリスマス』であってもね…
★★★●●●●★★★
ちなみに、クリスマスの本には背表紙のてっぺんに金色のシールを貼っています。
「クリスマスのおはなし」に合わせて、こども図書室内を飾り付けしました。
廊下では、いつものヒツジさん(ぬいぐるみ)も赤鼻のトナカイさんに扮して、出迎えてくれますよ~!!
お待ちしています
図書 丸代
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2023年12月04日
「ハネコレ2023・“summer~autumn”」 Vol.1
秋を通り越して、一気に底冷えのするような寒さがやってきました。半袖から急にコートに衣替えです。そんな人間の慌ただしさを尻目に、鳥たちがそれぞれの事情で衣替えを着々と進めていました。
獣舎を掃除しているとそんな脱ぎ捨てられた衣?いや、たくさんの羽根が落ちています。
私達とは少し違う鳥たちの衣替え事情…。今回はそんなお話を。
私達の髪や爪は、ケラチンというタンパク質でできていて、鳥たちの羽根も同じような成分でできています。そんな羽根がたくさん抜け落ちることがあります。その現象は「換羽(かんう)」と呼ばれ
完全換羽:一回の換羽で全身の羽が抜け替わる※繁殖後
部分換羽:風切羽・雨覆い・小翼羽・尾羽以外の羽が抜け替わる(体羽)※繁殖前
不規則換羽:消耗して形状が壊れた羽のみ抜け替わる
補充換羽:恐怖性脱羽によって抜けた羽が生えること(襲われた鳥が飛び立つ時に抜ける)
などの種類があり、その抜け替わりの最も目立つのが繁殖に関係する時期で、大量の羽が舞います。生きものの世界では、雄のほうが雌より見た目が目立つ種が多く、鳥はその特徴が顕著に現れます(雌雄同色も数多くいます)。すごくわかりやすい、例えば「クジャク」「オシドリ」「キジの仲間」など…。はい。この王子動物園ですべて見ていただくことができる鳥たちです(笑)。
鳥たちがその美しい羽を見せる相手は、そう。恋する相手(がいなくてもシーズンが来ると羽は生え替わります)。そのきたるシーズンに向け?美しく変わる羽の不思議。
園内でその美しい姿を見せてくれる数々の鳥たちのオンシーズン・オフシーズンをのぞいてみましょう。
目立つ、というより際立つのがやはり「インドクジャク」。
彼らの羽の特徴は来園者の方が一度は言葉にする「羽、ひろげてくれへんかなぁ~」と望む、あのたくさんの目玉模様に見える長い羽。あの羽は飾り羽といい、尾羽(尻尾)ではなく上尾筒(じょうびとう)という背中から生えている羽です。クジャクたちはその美しい上尾筒を広げ、雌に対してアピールします。羽を広げた時、その立派な見た目とともに羽を震わせ「ワサワサ~」と音もたてます。
時には恋する相手だけではなく威嚇のためにも広げることもあるようで、私に向けて広げる時はさて…?(笑)
そして、来園者の希望むなしく広げることがなくなる時期。それがシーズンオフ、秋。まさに今です。
春頃から夏真っ盛りに見られた美しいたくさんの羽が抜けて、すっかり身軽になったクジャクの雄。それもそのはず、上尾筒の長いものでは約110㎝、何百という数の羽が抜け落ちます。身軽になった身体に広げたくてもその羽はもうついていないのです。
繫殖シーズン前後や、繫殖シーズンに限らず一年を通じて定期的に換羽を行う種類の鳥もいたり、渡り鳥が渡りの準備のために行うものもあったり…。鳥たちのその身体の中で起こるホルモンの変化や体内時計の作用によって引き起こされる換羽。自然の摂理にドラマを感じます。
換羽の時期をむかえたマナヅルの羽が、抜け落ちる瞬間を目撃。
そのたくさんの羽根のなかスクッと立つマナヅルの「ぼたん」。
From.BTN
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2023年11月30日
王子動物園からのお願い
先日、王子動物園の動物に来園者が石を投げるという事案が発生しました。
幸い、動物にケガはありませんでしたが、動物に石や物を投げると、ケガをしたり、驚いたりして、大変キケンです。
また動物に勝手に食べものを与えると、おなかをこわしたりします。
このようなことは、大変悲しい出来事です。
動物たちのために、絶対に行わないでください。
保護者の方や、引率の先生の方には、お子さん、児童・生徒の皆さんに、動物に石や物を投げることや食べものを与えることは、動物たちにとってキケンであるため、絶対にしないように、ご指導くださいますよう、お願いいたします。王子動物園職員一同
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2023年11月29日
動物専門員の日常 ♯04 “番外編 世界アリクイの日~World Anteater Day~”
こんにちは。11月29日は“いい肉の日”や“いい服の日”など記念日満載な日ですが、
実は“世界アリクイの日~World Anteater Day~”でもあります。“アリクイを取り巻く環境の現状を広く知っていただき、保全へと繋げたい”そんな願いを込めて、王子動物園で飼育しているオオアリクイを詳しく紹介したいと思います。
いきなりですが、オオアリクイの担当になって、私が最も聞かれる質問って何だと思いますか?答えは、「何食べているの?やっぱり蟻を食べているの?」です。
この質問、とっても多いです。みなさんのご想像の通り、野生下ではアリやシロアリを食べて生活をしています。60㎝にも達する舌を1分間に160回以上も出し入れして、1日約30,000~35,000匹を舐めとって食べると言われています。アリの巣を見つけるための発達した嗅覚は、なんと人間の約40倍と言われており、寝ている時間以外の活動時間のほとんどを採食に費やしています。ちなみに歯は持っておらず、ネバネバした舌には絡めとったアリを逃さないように後ろ向きの小さなトゲがついています。また大変強い前肢をもっており、前肢の第2・3指(人差し指と中指)に発達した鋭い爪を持ちます。この爪を使って蟻塚を崩したり、木の皮をめくったりします。アリやシロアリを食べるために特化した身体の作りになっている訳ですね。飼育下では、さすがに蟻を毎日、準備することができないので代用食として王子動物園では鶏ミンチ肉、食虫目ペレット、ヨーグルト、卵、粉ミルクをお湯でドロドロに溶かしたものを与えています。現在、オスのブンバ(静岡市立日本平動物園生まれ)とメスのサニー(名古屋市立東山動植物園生まれ)の2頭を飼育していますが、2020年5月に王子動物園へと来園した際は餌の調整(量や配分)が難しかったようです。
「最初は、餌食いが悪くてかなり苦労したよ~」と先輩に言われていたのですが、今では2頭とも1日2回もりもり食べてくれています。ちなみに、オスのブンバはなぜか寝ながら食べるスタイルです。私は初めて見たときに驚きました(笑)
そんなオスのブンバとメスのサニーですが、ペアリング計画が進行中です。オオアリクイ属は交尾以外、単独で生活する社会性を持たない動物です。慣れない個体同士が接触すると威嚇行動に出る場合もあり、まずはお互いが慣れることが必要でこれまでタイミングを見ながら同居を進めていました。今はまだ2頭の間には絶妙な距離間があり、ペアリング成功への道のりはまだまだ先のような気がします。じっくりと見守っていただけると嬉しいです。
最後に王子動物園がどうやって種の保存の一助になっているのかを紹介したいと思います。
種の保存というと、サニーとブンバのペアリング計画のように、“絶滅危惧種の繁殖”をイメージされる方も多いのではないでしょうか?もちろん、それも正しいことではありますがそれだけではありません。動物の展示を通じて、オオアリクイのこと自体とそして、その動物が置かれている環境を知ってもらうことも、とても大切です。そもそも、その動物自体を知らないと
何を助けなければならないのか、なぜ助けなければならないのか、分からないと思うのです。オオアリクイは国際自然保護連合(IUCN)の絶滅のおそれのある野生動物のリスト、通称レッドリストにおいて絶滅危惧種(VU:危急)に分類されています。森林伐採や農地転用、高速道路の建設と言った生息地の分断化や縮小、スポーツハントによる乱獲、ペットなどの商用目的の密猟が原因で野生下では絶滅に近いと言われている動物でもあります。国内では現在、6園館17個体(2022年12月末地点)が飼育されており、それぞれの園館でペアリング計画が進行しております。ちなみに近畿地方でご覧いただけるのは、王子動物園だけとなります。
意外にオオアリクイが絶滅危惧種であることや国内での飼育頭数が17個体であり、ペアリング計画が進行していることなど知られていないと感じることが多いです。
「何食べているの?やっぱり蟻を食べているの?」
私はこの質問を頂く度に、オオアリクイのことをどこまで知っていただけるだろう。
野生下の環境の事もどこまで興味を持っていただけるだろうか。とワクワクします。
動物の飼育展示を通じて来園者の方にその動物に興味を持って頂くことが
種の保存への第一歩だと思っています。本日、11/29は“世界アリクイの日” \(^▽^*)当園のブンバとサニーを通じて、野生下のオオアリクイの現状にも興味を持っていただけると嬉しいです。
動物専門員 あお
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2023年11月27日
ZiZi通信 No.86 タンタンの階段....
今日は、パンダ館です。
タンタンがよく横になってる寝台への上り下りが楽なように緩い階段新設しました。
これは「X」で11/23にすでに配信されています。
振り返ると、パンダ担当から階段の相談がありました。
寝台から降りる石の段がタンタンにはきつくなっていると...
いろいろ考えてみました。
業者さんの案です。そして製作、設置。
出来上がり!
私 「ヒノキのいい匂い!」
担当者「ええやん!なんか旅館の階段みたいや。」
タンタンは気持ちよく使っているようで何よりです。
ZiZi1号
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2023年11月21日
六甲山の自然 8 アサギマダラ
アサギマダラ Parantica sita
アサギマダラは秋になると北海道や本州から南西諸島や台湾に渡りをする蝶として有名です。春から夏にかけては反対のコースで北上個体が発見されているという報告があります。
六甲山では秋の渡りの季節に見ることができます。その年によって異なりますが9月下旬から10月中旬頃に飛来してきます。10月初旬、たくさんのアサギマダラが飛来することで有名な摩耶山天上寺へ行ってきました。運良く100匹以上のアサギマダラに出会うことができました。
ここにはコバノフジバカマが植えられていて、その蜜を吸いにアサギマダラがやってきます。
フジバカマなどの植物にはピロリジジンアルカロイド(pyrrolizidine alkaloid; PA)が含まれおり、この毒性成分を摂取することで捕食者から身を守っていると言われています。また、オスは性フェロモン分泌のためにピロリジジンアルカロイドの摂取が必要であると言われています。
コバノフジバカマの蜜を吸うアサギマダラ
アサギマダラの渡りに関してまだ充分に解明されていませんが、翅(はね)に採取日や採取場所、採取者の名前などをマーキングして、再捕獲する調査がおこなわれており、2000 ㎞以上移動した記録も報告されています。
翅(はね)のマーキング
成虫の翅(はね)の白っぽく見えるところは、浅葱色(あさぎいろ、薄い藍色)と言って、名前の由来ともなっています。この部分は半透明でうっすらと透けて見えます。
翅(はね)をとおしてして花が透けて見える
アサギマダラの雄の後翅(こうし)には黒褐色の斑紋(性標)があり、メスにはありません。これにより雄雌の区別ができます。
オスのアサギマダラ(赤丸:性票)
メスのアサギマダラ
摩耶山天上寺は花の綺麗なところで、季節によって桜やヤマボウシなどいろいろな花が咲いていて、それを求めて蝶たちも訪れます。こんなに美しいものを見せていただけることに感謝しつつ、自然と人間が共存できるようにお祈りさせていただきました。
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2023年11月18日
高病原性鳥インフルエンザについて
(今回はちょっと難しく、楽しくもない内容ですが、最後まで読めばお宝写真があります。)
毎年このシーズンに全国の動物園獣医を悩ませる伝染病があります。
それは「高病原性鳥インフルエンザ(HPAI:Highly Pathogenic Avian Influenza)」です。
当園も昨年は死亡野鳥(ハシブトカラス)での初の園内発生を経験しました。
園をあげての防疫対策により、なんとか飼育鳥への感染を防ぐことが出来ました。
臨時閉園や消石灰散布ゾーンの立ち入り制限等で、来園者の皆様にもご不便をおかけしましたが、動物達が健康に生活できてこその動物園だと思いますので、ご容赦ください。
そして、今シーズンもすでにHPAIは猛威を振るい始めています。このブログを書いている時点で、北海道・宮城・鹿児島・岡山の死亡野鳥からウイルスが確認されています。年々発生件数が多くなっているように感じます。
世の中には他にも動物の伝染病はあるのですが、このウイルスは越冬のため日本を訪れる渡り鳥が持ち込むため、他の伝染病と比較し対応が困難です。具体的には、
① 豚熱などの他の伝染病のように水際対策(港や空港での対策)が出来ない
② 渡り鳥の移動距離は非常に長く、またいくつかの越冬ルートがあるため、日本のどこかで発生すれば、翌日には全国で発生する恐れ(今年度も北海道→宮城→岡山・鹿児島)がある
といった点です。
このような特徴を踏まえ、王子動物園では発生に備えた資材を常備しつつ、国内発生すれば対応レベルを迅速に引き上げ、まずは「野鳥と飼育鳥の接触防止」対策を講じています。なお、今後、兵庫県内で発生すれば「来園者の方と飼育鳥の接触防止」のための対策(水禽テラスの閉鎖)を追加で実施する予定です
上述の「野鳥と飼育鳥の接触防止」対策をするうえで、一番大変な思いをさせてしまっているのが、ふれあい広場の鳥達です。
最近は鎮静化→発生までのサイクルが短く、ふれあい広場の鳥達は1年の半分以上をネットで囲われた環境に避難してもらっています。
ちなみに、高病原性の「高」は鶏に対しての病原性であり、全ての鳥類に対して致死的な症状を引き起こすわけではありません。感染しても軽度な症状のみで回復する種もいます。しかし、鶏への高い病原性(死亡率が高く、感染力も強い)があるため、家畜伝染病予防法で「1つの農場で発生した場合、その農場の家禽(鶏、ダチョウ、エミュー、アヒル、ホロホロ鳥など)はすべて殺処分」ということが定められているのです。
当園に当てはめると、ふれあい広場と北園という少し離れた場所で飼育している家禽達ですが、どちらかの場所で1羽でも発生した場合、全羽が殺処分対象となります。想像するだけでも恐ろしい状況で、昨シーズン中の園内死亡家禽の検査(寿命等での死亡であっても、園内発生中は検査していました)時には、関係者一同「どうか出ないでくれ。。」と願っており、中には検査中に涙を流す職員もおりました。
恐ろしい伝染病ではありますが、正しい知識に基づき、今年もしっかりと対策を講じて乗り切りたいと思います。
より詳細なHPAIの情報はhttps://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/にて確認できます。
王子の獣医
(HPAIは関係ないですが、若かりし頃のガッチャンの写真です。生後3日目ですが、すでにガッチャンの風格が出てますね。)
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