-
2023年02月16日
どうする?
動物園のなが~い坂を上がったら、
「カバ」!
迫力ハンパないです!
で、その先に見えるのは、
「ロバ」!
王子動物園にはオスの「ブンタ」とメスの「ナズナ」がいますが、いまこの2頭に何とか子どもを…と期待しています。
さて、この「ロバ」のいる場所。
覚えてる人が少なくなってきたと思いますが、
昔(2012年まで)「シロサイ」がいた場所を利用しているのです。
「シロサイ」がいなくなった後はしばらく空家になっていたのですが、最近になってとても重要な場所になっています。
「ロバ」がやってくる直前には、
千葉県の動物園からやってきた「ラマ」の検疫所にも利用していました。
検疫(けんえき)とは、海外や日本国内にある他の動物園から動物がやってきた時に、数日間、体調を細かく観察し、色々な検査をして健康状態をチェックする重要な仕事のことです。
小さな動物ならともかく、大人の身長と同じくらいの「ラマ」のような大きな動物ともなると広い場所が必要です。
この施設はとても都合がよく、「ラマ」たちにも快適な検疫生活を送ってもらうことができました。
空いたスペースがあるとすぐ何かに利用できないかとか、もったいないみたいな考え方になりがちですが、そういう発想だけだと本当に必要なことが抜け落ちてしまいます。
今後の動物園の整備計画を考えるうえで、広さを大きくすることができなくても、そのようなことにも十分に気をつけて、動物たちのために必要な動物園を考えていきたいと思います。
(ぶろぐのぐ)
-
2023年02月12日
ZiZi通信 No.73 キリンがベロリ....
2/8(水)夕方、キリン舎の軒下天井がはがれました。
大変!誰や?こんなことするの。
アラシです。オスは大きいから頭が届くんです。
アラシは超絶技巧ならぬ超舌技巧の持ち主です。
キリンはみんな大体そうなのですが。
ほら!くちびるもこの通り!
穴が大きくなって頭でも突っ込んで事故になったら大変です。
飼育担当が応急処置を行いました。ヒメイチも気になります。
業者さんに連絡して2/10(金)至急補修してもうことになりました。
ところが、2/10が雨で中止! ガッカリです。
翌日2/11(土)に無事補修完!。よかった!
ZiZi1号
-
2023年02月05日
ZiZi通信 No.72 白いオブジェ....
白いオブジェが出来ています。
寒いので巨大になりました。
そお、雪(氷)山です。
エイサ! エイサ!
今日は何か出てきました?
こっちが気になるね!
ミユキ掘る (動画です)
あら、収穫なしですかあ。
残念!
ZiZi1号
-
2023年02月03日
まさに、“応援が力に”。
2月2日朝に、園内で発見された死亡野鳥(カラス1羽)から鳥インフルエンザウイルスの簡易検査で陽性が判明したため、当日から当面の間、臨時休園とさせていただきました。
多くのみなさまにご心配をおかけしておりますことを、心からおわび申し上げます。
今冬は早くから全国的に鳥インフルエンザが流行しており、みなさまも報道等で目にされたかもしれません。国内の各動物園等でも、その対応に関する情報共有を図り、備えています。
当園でも、1月31日の「ZiZi通信 No.70」でお知らせいたしましたとおり、鳥インフルエンザへの対策を進めてきました。しかし、人類が今まさしく新型コロナウイルスとの闘いを続けているように、鳥類における鳥インフルエンザ対策も、やはり未知との闘いであり、ともすれば今できる対策を怠らずにやるといった、ゴールが見えにくいものかもしれません。
こんな時は、専門家である獣医、飼育員をはじめ、スタッフも、「また同じことがあるのではないか」などと不安にかられながら、臨時休園の間も対応に追われることになると思います。
しかし、ツイッターでこの件をお知らせした後、鳥たちや他の動物たちの無事を祈るだけでなく、私たちスタッフを案じ応援いただく声もたくさん投稿していただき、その一つ一つが本当に温かく、励まされています。ありがとうございます。前回、「応援が力に。」と投稿させていただきましたが、このピンチを迎えて、千万の力を得たように、そのことをあらためて強く感じています。
引き続き防疫対策の徹底と、十分に経過観察を行い、一日も早くみなさまに安全に、安心して、笑顔で動物たちと会っていただけるよう、スタッフ一同準備をがんばってまいります。晴れて開園となった後も、ご来園いただいた際には何かとご協力いただくことも多いかと思いますが、これからもぜひ応援をいただければ嬉しいです。
KYな人
-
2023年02月01日
ZiZi通信 No.71 雪でした....
1/24から降り出した雪は、1/25白い世界となりました。
雪のこともあり、早く動物園に出勤しました。
人気のない王子公園は真っ白。六甲山も白いです。
「働く少年」像も半ズボンで寒そう。野球帽がハンチングになっています。
動物園も人気なく静寂です。
1/25水曜は休園日なので沢山補修工事が予定されていましたが、雪のため中止が目立ちました。
チンパンジー舎の扉補修で現場に行きました。ロープの上にも雪が。
神戸はたまにしか雪が降りません。
2005年の雪が積もった時の写真です。
タンタンは嬉しくて運動場で寝ています。何の夢見てるのかな?
今は亡きアイスです。アイスは夕ご飯の夢かな?
いろいろ思い出します。ZiZi1号
-
2023年01月31日
ZiZi通信 No.70 やっとフラミンゴ....
高病原性鳥インフルエンザが日本中を席巻しています。
毎年発生しますが、今シーズンはすごい勢いです。1月30日現在、野鳥で1道24県で176件、家きんで1道24県で70件の
過去最多の発生です。
王子動物園も鳥インフルエンザ対策で、
入園ゲートなどで靴の消毒を皆様にご協力いただいています。
また、飼育鳥類を野鳥からの感染防止をするために、
スズメが入らない目の大きさのネットを張っています。(ペンギン例)
フラミンゴだけネットが今までありませんでした。
フラミンゴは羽数が多く何かに驚くと事故につながりますので、今まで躊躇していました。
今年度は慎重に挑戦です。
フラミンゴ池は広いので高所作業車を2台使用し、
12/28、29に計画しました。
とても不安でしたが、何とか1日で無事終えることが出来ました。
1度ざわつき、高所作業車を止める場面もありましたが、すぐに慣れてくれました。
さすが王子のフラミンゴ。
よかったああああ~
ZiZi1号
-
2023年01月20日
初めて見る姿です…
朝、水きん舎の清掃を行っていると、
1羽のオスのインドクジャクがまだ短い飾り羽を広げていました。
インドクジャクは通常、飾り羽が長く生えそろう繫殖期の春~夏にかけて、メスへの求愛のために羽を広げるのです。
そして繫殖期が終わる8月初旬から、羽が抜け始めます。
↑4月のインドクジャク(オス)
今の水きん舎にはメスのクジャクがいないので観察してみると、
カルガモに向かって羽を広げているようでした。
それにしても、こんなに短い飾り羽を今の時期に広げている姿を初めて見ました。
30年以上飼育係をやっていますが、まだまだ解らないことばかりです。
毎日が勉強です。まーくん
-
2023年01月18日
ZiZi通信 No.69 イクちゃん イエ~イ!!
チンパンジー舎の櫓(やぐら)は、木製で高さ12m、3棟あります。
他園館では鉄骨が主流ですが、木製にこだわるのは、当園のチンパンジーへの思いです。現在のものは2015年に設置したものですが、ロープと横木は腐ってしまいました。
倒壊防止のために補修しました。
最下部横木と一部2段目横木を新しいものに変えて、やぐらと壁を麻ロープでつなぎました。
また、ロープより軽くて扱いやすい使用済みの消防ホースは、高いところで使いました。ホースはいつも神戸市消防局からいただくのですが、今回は尼崎市消防局からいただいたものです。ホースの取付けは、通称「水品巻き」といってホースをひねって動物がつかみやすくする方法です。
この方法はオランウータンのエンリッチメントのために日本で開発されたものです。
今回は高いところで使用しました。
完成で~す。
イクちゃん ご機嫌!
イクちゃん イエ~イ!!
ZiZi1号
-
2023年01月17日
動物園獣医の仕事 検査編その2 糞便検査
今回は「動物園獣医の仕事その2 糞便検査」です。
糞とか便とかを連呼する内容になりますが、獣医の仕事とはそういうものなのでご了承を。
綺麗な話ではないので、お食事中の方にとっては微妙な内容かもしれません。前回同様に、「へー」くらいの気持ちで読んでいただければ幸いです。
「〇〇の便がゆるいからちょっと診て」と飼育員さんから依頼されることもありますし、便に異常がなくとも、食欲不振などの症状がある場合は「便検したいので、採便お願いします」と獣医から依頼することもあります。
糞便検査(尿検査もですが)は検査サンプル採取が動物にとって痛みのない「非侵襲検査」に分類される点において、血液検査より優れた検査かもしれません。
やっぱ採血は痛いですもんね。頻度は血液検査の次くらいに高く、平均すれば1日1便くらい。
たまに、検査室デスクが色々な動物の便であふれることもあります。
そんな日は「今日は便検査祭りやね」と獣医同士でしょうもないことを言いながら糞便をこねくりまわしています。さて、具体的な確認ポイントは「頻度・量・形・色・匂い・消化の程度・内容物・微生物のバランスと量」などです。
そして、動物園獣医の宿命ですが、やはり頭を悩ますのは「動物種による違い」です。
王子には哺乳類・鳥類・爬虫類で約130種の動物がおり、それぞれ便性が違います。
また種によっては、2種類の便(盲腸便と通常便)をする動物もいます。
一番困るのが、便の中の微生物達の違いです。微生物Aは動物Bにとって害はないけど動物Cにとっては有害、ということが多々あります(例えば、肉の生食で話題になったO-157は牛にとって害は少ないですが、人間にとって有害です)。
そろそろ文字だけではつまらないと思うので、最近の事例を紹介します。
とある動物(げっ歯類)が下痢をしていた時の検査で便中にいた微生物です。
顕微鏡で見てみると。。。 (動画)
「ん?誰これ?」
というのが最初の感想です。
原虫(微生物の一種)というのは判断出来ますが、今まで見たことがありません。必死になって調べて正体がわかりました。
「Eudiplodinium maggii(反芻獣の第1胃内の繊毛虫)」。
正直、発音すらわからん。。「んー、今回の下痢の原因なのか?なぜ反芻獣の微生物がココにおるん?」
どの獣医もわかりません。そんな時は同種他個体の正常便を検査し、その微生物の有無と量を確認します。
結果的にEudiplodinium maggiiさん、悪者ではありませんでした。
疑ってすいません。
まだまだ野生動物は分からないことだらけです。こんな感じで王子の獣医達は糞便の匂いが漂う検査室で頭を悩ませながら日々検査をしています。
そういえば、前副園長はウンコをこよなく愛すと自負しておられた稀有な方でした。
ある日、ウマグマ(マー)の芸術的な糞(色々な意味で)の写真が撮れたので、確認いただくと喜んでいただけました。良い思い出です。*正常な時の動物達の便を観察しておくのも獣医の大事な仕事です。
では今回はこのへんで。
次回は尿検査について紹介していこうと思います。王子の獣医
-
2023年01月16日
エゾヒグマのロクジの移動について
エゾヒグマのロクジは、去年より、後肢の衰えが見られるようになりました。
初めは後肢のつまずきが見られ、次第につまずいた後肢が踏ん張れず腰を落とすようになりました。
投薬を始めるも症状の悪化が進み、投薬の量が増えていきました。それでもロクジは日の当たる2階部分に上がって行きます。
もし坂の途中でよろめいて下に落ちて怪我をしても助けに行けません。そのため、クマ舎の北側にある段差の少ない獣舎に移動する事にしました。
ロクジの移動 (動画)
当日は麻酔をかけて移動用のゲージに入れ、クレーンで移動先の放飼場に下ろしました。
麻酔から覚めているものの、後肢に力が入らず、ゲージから出るのに時間がかかりました。
ぱくぱく (動画)
翌日から餌も食べだし、足の様子を見ながら外に出るようになりました。
でも今は立ち上がっても後肢を前に出せない時もあり、前肢だけで移動するときもあります。
足を引きずった時に傷ができないように寝室の床にはゴムマットを敷いています。
放飼場にも園内で集めた落ち葉を入れました。
運動量も減っているので、足の負担軽減のためにダイエットも始めました。
少しでもロクジが快適に生きていけるように色々と考えていきます。
ちなみにサトエですが、ロクジが居なくなり少し寂しそうです。
少しでも気を紛らわしてもらおうと色々放飼場に入れています。
今は少しは慣れてきたみたいです。
やん
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 12月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
- Aちゃんのブログ (140)
- BambooBushのブログ (3)
- KYな人のブログ (11)
- Nのさえずり (9)
- ZiZi通信 (90)
- えんちょうさんぽ (80)
- おっちゃん日和 (6)
- お宝、発見 (51)
- じゅーいのしゅーい (141)
- その他 (11)
- そーかつ☆のブログ (73)
- ぶろぐのぐのブログ (9)
- まーくんのブログ (12)
- やん のブログ (8)
- オカンのブログ (166)
- ションのブログ (24)
- セツビのセ (161)
- パンダ館からこんにちは (6)
- 動物いろいろ (34)
- 動物専門員あおのブログ (15)
- 未分類 (40)
- 王子の獣医のブログ (7)
- 目指せ、動物園ボーイ (2)
- 知られざる運営の日常 (3)
- 資料館だより (102)
- 資料館レポ (28)