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2023年03月29日
資料館レポNo.24 剥製製作のうらばなし (※剥製の写真がでてきます。)
資料館には約330点の剥製のお宝が眠っています。
剥製は、剥製師さんに依頼をして作ってもらうこともあれば、資料館で作ることもあります。
そして剥製を作る場合、ほとんどが王子動物園で亡くなった動物たちに協力してもらっています。
そんな剥製製作を私は今回初挑戦したので、ここで紹介させていただきます!
剥製製作には種類がいろいろありますが、今回はキンカジューの皮だけを残した平たい剥製、その名も「フラットスキン」というものに挑戦しました。
実はこのキンカジュー(チビくん♂)は私が以前、王子動物園で飼育係をしていたときの担当動物でした。
掃除をしている最中でも邪魔しにくるようなとても人懐っこい性格で、ハチミツが大好物だったチビくん。
そんな光景を思い出しながら作るのはなかなか複雑でしたが…
アドバイスをいただきながら無事に剥製を作ることができました!
剥製に生まれ変わったチビくん、どうですか?
肉球も爪も綺麗に残すことができました。
私の初めての剥製製作に協力してくれたチビくんに感謝です。
生きものはいつか亡くなりますが、亡くなったあとも剥製という形でみなさんにまたひとつ学びを深めてもらう…剥製にはそんな意味や思いが込められています。
収蔵子
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2023年03月26日
ZiZi通信 No.75 凸凹で3....
昨年9月と今年2月にゾウ舎運動場に土入れをしました。
しかし、ぬかるみと凸凹できました。
ぬかるみ
凸凹(ここは盛り上がり)
今回は機械を使ってダンプ6台の土出し、土入れと整地をしました。
おお、いい感じ!
3/26雨模様です。
水たまりは確かに少なくなりました。
良かったです。
でも 何度も言いますが、穴掘り好きなんです!来年度も頑張ります~
ZiZi1号
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2023年03月21日
大胆に繊細に
先日のある昼下がり、ツル舎の前を通りかかると
『あれ?鶴太郎から水が滴ってる…?』
しばらく様子を見ていると、おもむろにツル舎の池の中でしゃがみ込み、バッシャバッシャと水浴びをはじめたではありませんか!
『え⁉ ツルって水浴びとかするの?』
『いやするか…鳥だし。初めて見た!』
それはそれはダイナック!な水浴び。
タンチョウヅルは約140㎝超の大型の鳥類。その彼が人目もはばからずに…。
動物たちは身体の汚れを落とす為や、虫などの寄生虫から身を守る等の目的のためにも水浴びをします。
初めて見る光景にしばらく見入ってしまいました。
彼が本当にすごいのはここからだった…。
さっぱり顔の「鶴太郎」。
大きな翼をバッサバッサからの…ブルブルブル~。
白く美しい輝きを取り戻した(?)鶴太郎。
今度はその白い羽根を嘴で整え、羽繕いをしながらオイルコーティングのメンテナンス。
尾の付け根にある“尾脂腺(びしせん)”※と呼ばれる部分から分泌される脂分を嘴や首などを上手に使って、さらに羽根一枚一枚に丁寧に、トリートメント。
そうすることで、羽根がそろい身体を守る役割にもなるのです。
時に体をブルブルと震わせ水分を飛ばし、また羽繕いしながらぬりぬり。
やがて、さらに磨きのかかったモフモフに。
この間、2時間半(もちろんずっと張り付いていたわけではありません(笑)。
まだまだ完璧ではないらしく、羽根と体のメンテナンスはその後も続いていた様子。
檻の中であれ外であれ、どの生物たちも生きていく上での必要事項は、その体の中のDNAに組み込まれているのですね。
※尾脂腺とは
鳥類がほぼ共通して持つ、尾の付け根(上部分)にある体の部分。
水辺にすむ鳥は特に発達しており、ここから出る脂分を嘴や首などを使い器用に身体全体に塗る。
これと、羽繕いで整えた羽根自体の構造によるダブル効果の撥水加工で水をはじいたり、体につく汚れや寄生虫などから身を守る。
『動物園の中でも外でも、様々な生き物たちの生きていく上での“日常”をいろんな角度から楽しみながら観察すると、面白い発見ができるかもしれませんね(^^♪。』
From・BTN
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2023年03月14日
看板に秘めた思い
動物園で暮らしている動物たちの生き生きとした姿は、見る人に癒しを与え、そして、元気に幸せにする力があると実感する日々です。
ところで、皆様、写真のような看板をお目にかけていただいておりますでしょうか?
このような魅力ある動物たちをより詳しく知っていただけるよう動物の生態的特徴や動物園の仲間たちが暮らす野生下での生息状況などを看板に記載させていただいています。
この看板、小学生にも見てもらえるよう漢字にフリガナをふったり、画像をできるだけ用いたり、設置する位置などにも工夫を凝らすなど、小学生目線で作成しており、時折、遠足で遊びに来た子供たちが看板を学んでいる姿、保育園の先生が看板を見ながら子供たちに教えている姿を見るにつけ、心弾んでしまいます。
今後とも、順次、このような看板をアップデートしていきたいと考えておりますので、皆様よろしくお願い致します。
Bamboobush
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2023年03月13日
ZiZi通信 No.74 おかあさんといっしょ....
アシカ池は昨年5月から洗っていませんでした。
6月の出産と育児に支障のないようにするためです。
ろ過は行っていました。昨年6月まだキレイです。
10月、地下観覧通路は藻がいっぱい。
ろ過しても藻は防げないんです。12月から離乳のため親子離れ離れに。
離乳もでき、今年2月親子同居を前に新しい扉を東側に設置しました。トレーニングのため、岩を撤去し、スッキリしました。
飼育担当が3回以上池を洗ってきれいにしてくれました。
3月8日準備万端。柵越しにおかあさんが挨拶に来たので、担当は同居を決めました。
同居の動画をどうぞ!
YouTube動画へおかあさんといっしょ。
よかった!よかった!ZiZi1号
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2023年03月02日
知られざる運営の日常*3
「お、は、よう~ございます!」「うわぁ、フラミンゴがいっぱいや~!」
寒い冬もようやく終わりを迎えつつあり、陽ざしの暖かさを感じるようになってきた今日このごろ。最近は遠足の子供たちの元気な声が響くことも多くなってきました。
楽しい春の到来に心が躍るところですが、今の私が頭を悩ませていることのひとつは・・・「今年の桜はいつ咲く?一番の見ごろはいつ!?」です。
王子動物園は桜の名所としても親しまれていることはご存じの方も多いかと思いますが、中でも多くの方が楽しみにしてくださっているイベントが「夜桜通り抜け」です。
これは、普段夜は真っ暗で見えない動物園の桜を、3日間限定で大がかりなライトアップで美しく照らすもので、このための照明の手配や、ルート確保などの準備に大急ぎで入るため、そろそろ開催日を確定しないといけないのです!
予想が見頃に合えばみんな笑顔ですが、予想が外れた日にはひんしゅくの嵐が吹き荒れることが予想され・・・、まさに今、日々変わる色々な開花予報を見比べながら悩んでいるところです。
ちなみに、コロナ対策のため中止が続きようやく3年ぶりに開催した昨年は、予想がばっちり当たり、最高に美しい夜桜を皆さんに楽しんでいただくことができました。
↑昨年、開催前日の夜中の試験点灯にて。静寂の中に輝く桜は幻想的な美しさでした・・・どうか今年も予想が当たり、素晴らしい風景を皆さまにお届けできますように!見ごろが外れたら…ごめんなさい、どうか温かい心でお許しください。
また、桜の時期の昼間の動物園ももちろん美しいので、この時期しかご覧いただけない動物と桜ののどかなコラボレーションを楽しみに、桜の開花のニュースが聞こえたら、ぜひ動物園にお越しくださいね。(夜桜通り抜けの日程は、3月中旬~下旬にホームページでお知らせする予定です)
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2023年03月01日
資料館レポ №23 『美しきハンターたち』サーナ(アムールトラ)
今回は、動物科学資料館 常設展 剥製コーナーで開催中の『美しきハンターたち』 で展示中のアムールトラ(サーナ)についてお話します。
実は、王子動物園は日本で初めて“アムールトラ”の飼育を行った動物園です。
サーナ(SERNUR)は1976年8月19日、アメリカのサンディエゴ動物園から2才で来園。翌年、メスの「ナディア(NADEIA)」(4才)が来て、その年の9月にはベビー誕生。日本初ということで繁殖賞をいただきました。
2頭は仲睦まじい夫婦で、ナディアが亡くなるまでの12年間で8回の出産で17頭が誕生し、うち9頭が育ちました。ナディアが亡くなった翌年 1989年にサーナは、16歳で亡くなりました。
育った仔たちの行く末を見てみましょう。
第1産1977.9.29 ロク♂ 1979 帯広動物園へ
第2産1978.6.4 ナナ♀ 148日生存/ハチ♂ 1979 旭川動物園へ/キュウ♂1979 京都市動物園へ
第3産1979.3.15 トコ♀ 1979 熊本動物園
第4産1979.7.20 トイチ♀ 74日生存
第5産1980.5.14 マミ♀ 1981 帯広動物園へ
第6産1981.10.31 トミ♀ 1985 東山動植物園へ/ トシ♀ 1982 多摩動物公園
第8産1982.11.3 十五郎♂ 王子動物園にて 1994.12.26死亡
名前は、最初の「ロク」は六甲山からとって「ロク」、その後はナナ・ハチ… 最後は十五郎(ジュウゴロウ)です。(マミーだけ法則はずれてますね。)
それぞれに、全国に旅立っていきました。
最後まで残った 十五郎
この写真に見覚えがある方、資料館によく来てくださってますね。 寅年のお正月、資料館の玄関に飾っていました。
絶滅危惧種となっているアムールトラ、サーナとナディアの子だくさんカップルにあやかって、ショウヘイ・レーニャ カップルが子宝に恵まれますように、仔どもたちの写真を何枚か貼っておきたいと思います。
※最後の写真、2頭しか仔が見えませんね。
残っていた写真のタイトルは「ナディアとナナ・ハチ・キュウ」なんですが…。
写真を撮った人には見える場所にいたのかもしれません。そのままのタイトルにしておきます。
<図書 丸代>
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2023年02月23日
おっちゃん日和epi.3 春はすぐそこに
立春も過ぎ、日中の日差しは春の訪れを感じ、徐々に寒さも和らいでいるように感じる今日この頃ですが、皆さまはどのようにお過ごしでしょうか。
既に新聞やテレビ等の報道でご存じかと思いますが、王子動物園では野鳥(カラス)から鳥インフルエンザが確認され、余儀なく一時閉園していました。
現在は、鳥舎の周りに消石灰を散布し、一部観覧中止エリアを設ける等、万全の防疫対策を講じながら、お客様をお迎えしております。
入園ゲートでは靴底や手指消毒を徹底しており、皆さまにはご不自由・ご不便をおかけしておりますが、園内外での感染拡大防止のための措置です。何卒、ご理解・ご協力をお願いいたします。
話は戻りますが、園内を巡回していると、春の訪れを見つけましたのでご紹介させていただきます。
写真はキリン舎やアシカ舎の梅の木です。
一分・二分咲き、といったところでしょうか、梅の花がチラホラと咲いています。
1か月も過ぎれば、次はサクラです。園内が桜色に染まる季節がもうそこまで近づいています。
冬の寒さをしのぐため団子になっていた小ザルたちも、それぞれが好き勝手に遊ぶことが増えているようです。
春よ来い。早く来い。。。
(おっちゃん日和)
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2023年02月20日
カピバラ「ソウ」が亡くなりました
2023年2月14日、カピバラの「ソウ」(♂、4歳)が急性膵炎による腸閉塞によって死亡しましたので、謹んでお知らせ致します。
ソケイ部(内股部)にできた内科的処置が困難な重度の膿瘍を摘出するため、2月12日、長時間の手術を行いました。術後は腎数値維持の処置を継続し、活動性や採餌意欲が回復に向かっていました。その後、14日に急性膵炎によって体調が急変し、なんとか回復を願い出来る限りの処置を行いましたが、残念ながら息を引き取りました。
手術の前には術前検査を行い、術後管理のための環境作りや投薬方法など、手術に向けて色々な準備を行いました。そして術後も懸命に闘うソウの隣で獣医師と協力しサポートを続けていましたが、力が及ばずこのような結果になり、非常に残念に思います。
これまでソウを可愛がって頂いた方々には突然このような悲しいお知らせになってしまい、心苦しく申し訳ない気持ちです。
「ソウ」は3兄弟の中でもリーダーシップがありいつも「パピコ」「モナカ」を率いて、先頭に立って歩き、頼りがいのある存在でした。また、兄弟愛も強く、3頭で戯れ合って遊ぶことが大好きでした。小さい頃から食いしん坊でエサを一人占めしてしまうところは少し困ったところでもありましたが、採血のトレーニングではその食いつきの良さに助けられ、たくさん頑張ってくれました。夏は泥遊びをするのが日課で、毎日泥だらけの身体で無邪気に走り回る姿が思い出に残っています。
年齢的にもまだ若く、ふれあい広場の大切な一員としてこれからも多くの方々に愛され、生きていくはずの命でした。突然のお別れとなり思い残す事が多く非常に悔しく悲しい気持ちですが、ソウから得た経験を胸に刻み今後に繋げていきたいと考えています。また、ソウには痛みや苦しみから解放されどうか安らかに眠れるよう心から祈っています。
尚、「モナカ」「パピコ」については、環境の変化に伴い、現在注意深く体調管理を行なっています。
これまで多くの方々にソウを可愛がって頂き、皆様には、スタッフ一同より感謝申し上げます。ふれあい広場 担当者
※ふれあい広場担当者が作成した動画です。→ https://youtu.be/hLPjK-A9stw (YouTube動画が開きます)
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2023年02月17日
アシカ子たち、がんばってます!
カリフォルニアアシカの子どもたちが、12月から、離乳のためのトレーニングを始めました。
(左:コナツの子(メス)、右:スミレの子(メス))
最初はアシカ池の寝室に2頭を隔離し、魚を食べる練習を始めましたが、外に親がいる影響もあるのか、なかなか食べることができませんでした。
このため、12月下旬に、ペンギン舎の屋内展示場に引っ越しをすることにしました。ペンギン舎引越し(動画)
引っ越しの様子(ケージ手前:スミレ子、奥:コナツ子)新しい環境に慣れてくれるか心配していましたが、ペンギン舎には小さいながらもプールがあるので、2頭ともすぐに泳ぎ、元気よく遊び始めてくれました。
たくさん泳いでお腹が空くのか、それまで食べようとしなかった魚にも興味を示し始め、まもなく、自分から食べるようになってくれました。
スタッフ一同、ほっと一安心です。魚練習(動画)
魚を食べる練習中(左:コナツ子、右:スミレ子)ちなみに、子どもたちは小さい時から、定期的に体重測定や血液検査などの健康診断を行い、カロリーやミネラルの不足などがあれば、人工ミルクや、魚を食べるようになってからは魚にサプリメントを入れて与えたりしながら、健康管理をしてきました。
お互いに怪我のないよう、こんな網に入ってもらい、後肢から採血したり、食道にカテーテルを入れてミルクを与えたり、魚を食べさせたりしてきました。(写真はコナツ子)
おかげ様で2頭とも健康に成長してくれています。
最近は、お母さんたちと同じように、ハズバンダリートレーニングも始めました。
トレーニングをすることで今後、健康管理や、移動などの際に役立ちます。トレーニング(動画)
手前:コナツ子、奥:スミレ子2頭とも一生懸命がんばってくれていますよ。
ちなみに、スミレの子は運動神経がよくて落ち着きがなく、コナツの子はおっとりしているそうです。
お母さんたちの性格にそっくりですね。時期は未定ですが、いずれはアシカ池に帰る予定なので、これからも見守っていただければ嬉しいです。
現在、平日の14~16時にペンギン舎の通路を開放しているので、2頭の様子をご覧いただけます。
(前:コナツ子、後:スミレ子)アシカ池で泳ぎまわるのを楽しみにしています。
元気に大きくなってね!ション
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