-
2014年09月12日
あかちゃんシリーズ5 オシドリの人工孵化・人工育雛
当園のオシドリやカモやクジャクなどを飼育している水禽舎は、ヘビの侵入を防ぐことができないため、せっかくオシドリが巣箱に産卵しても、すべてヘビ(アオダイショウ)に食べられてしまいます。このため、今年は卵を取り上げて孵卵器に入れて人工孵化させることにしました。
オシドリの巣箱です。20個ぐらい卵がありました。
15個取り上げました。有精卵か無精卵かはわかりません。
孵化器に入れてからは、毎日、温度、湿度、卵の重さを測定します。卵を孵化させるためには、1日何回か卵を回転させてあげる必要があります。今回は自動転卵で1時間に1回まわすようにしました。
卵の下にいる雛はオシドリではなく、キジの仲間のハッカンの雛です。
検卵は1週間に1回行いました。血管が見えているので、この卵は有精卵でした。
『はしうち』と言って、雛が卵の中から殻を割り始めたところです。この時期になると、卵が動いたり、卵の中から鳴き声が聞こえたりします。
はしうちが進み、口嘴が見えているところです。自分で卵を割れない個体には人が出やすいように、殻を割ったりします。
孵化後3日目の雛たちです
ちりとりがお気に入りなようで、いつも仲良く4羽が身を寄せて寝ています。
個体識別が出来るように、孵化した子達の頭頂部に色をつけました。
初めてのプール。1羽が入るとみんな行儀よく並んで待っています。
孵化後38日目の雛です。大きくなってしまったので、お気に入りの入れ物にみんなで入ることができなくなりました。
水禽舎に戻すために足環をつけているところです。これで、いつ生まれた誰かということがわかります。
成長の速かった3羽を7月30日に水禽舎に戻しました。初めての深くて、広いプールに戸惑うこともなく泳いだり潜ったりしていました。
そーかつ☆&コロナ
-
2014年09月11日
じゅーいのしゅーい#15 ズゼと結希に会ってきました
市原ぞうの国に行ってきました!
ズゼの仔、結希はどうしてるかな…
プーリーさんとりり香とおなじ部屋で…
…寝てました!
…起きました!
あまりにもかわいいので、写真を撮るか直接見るか迷ってぶれてしまいました。
やさしいタイ人のゾウ使いさんと。
ゆめ花・りり香のショーの間は、なんか自由。
それにしても足が長い…。
仲良く水浴びも。左からプーリーさん、りり香、結希
プーリーさん、りり香、いつもありがとうね。
ズゼはといえば、のんびりごはんを食べているところでした。
「ズーゼ、元気ー?調子はどうー?」と話しかけても、
「…(ごはんがおいしいわー)」
無視されました…。
でも、穏やかな顔をしていて一安心です。
この一年はいろいろあって大変だったよね。
ズゼや結希にとって(マックにとっても)何が最良なのか、
これからも考え続けていきたいです。
(亜種メガネダヌキ)
-
2014年09月09日
えんちょうさんぽ⑳ 「動物園の歴史Ⅱ」
王子動物園63年の歴史の中で 、最も有名な動物は何といってもアジアゾウの諏訪子です。
諏訪子は2008年4月10日、64歳で老衰にて亡くなりましたが、開園以来飼育されてきた王子のシンボル的な動物で、多くの人に愛されてきました。
お別れ会には本当にたくさんの人やマスコミ関係者が集まりました。
灘区の灘百選にも選ばれています。
諏訪子の有名なエピソードとしては1951年3月21日、王子動物園開園の日、諏訪山動物園から引っ越しの際の大脱走事件があります。
布引付近で市電や自動車の警笛に驚き、「摩耶子」と「諏訪子」が大暴れ、2万人の見物客は大混乱
ロープをひぱっていた飼育員らを引きずりながら逃げ出したそうです。
1957年に諏訪子のお婿さんとしてやって来たのは「太郎」です。1994年に亡くなるまで、仲の良かった2頭です。
晩年は日本最高齢のインドゾウとして全国的に有名で、敬老の日の長寿動物へのプレゼントでは常に主役を務めていました。
今でも諏訪子のことを覚えている入園者の方は多く、皆さんの心の中で生きています。
今頃は天国で太郎と仲良く暮らしていることでしょう。
-
2014年09月08日
あかちゃんシリーズ4 セキセイインコの人工育雛(続編)
先日、スタッフブログにセキセイインコのあかちゃんを投稿をしたところ、担当者がお客様から『その後どうなりましたか?』と聞かれました。そのことを嬉しそうに私に連絡してくれましたので続編をアップします。
もちろん元気いっぱいで順調に育っていますので安心してください。
うっすらとですが羽も生えてきました
短いですが、また続々編をアップしますのでお楽しみください。
そーかつ☆
-
2014年09月07日
じゅーいのしゅーい#14 最終回!?ニシキマゲクビガメを知らないあなたに…
今日はニシキマゲクビガメご紹介の最終回!
ここまでおつきあいいただきありがとうございます。
さて、ニシキマゲクビガメは水中にいることが多く、陸地にはあまり上がりません。でも、ちゃんと日光浴と甲羅干しをしないと、甲羅や皮膚の病気になりやすいんです。
実は繁殖賞をもらった最初の子ガメたち、ちょっと甲羅の病気になってしまいました…。
「薬浴」といって、薬を溶かしたお風呂に入ってもらったり、
消毒して、甲羅干しをさせて…今ではずいぶんよくなりました。
とはいえまだバックヤードで療養中のため、みなさまの前に姿を見せることができません。
そこで、かわりに次の繁殖ベビーたち(弟妹)が営業中です!
ガラス越しで、うまく撮れないのですが、元気いっぱいです。
水の中をよく泳ぐカメだけあって、ベビーにも、ほら!
よーく見ると、水かきがしっかり…。
ちなみにこの子たちは病気にならないよう、気をつけていますからね!
さて、まだまだネタはいっぱいですが、このあたりで次の動物にうつらねばなりません。
3回にわけてご紹介したニシキマゲクビガメ。
そろそろ実物を見たくなってきましたよね?
オトナニシキマゲクビガメとチビニシキマゲクビガメ(噛まずに言えますか?)
ぜひ見に来てください!
(亜種メガネダヌキ)
-
2014年09月04日
おそとにでたよ。
7月28日に生まれた子カバの名前が決まりました。
8月末に、4つのお名前候補の中から一番よいと思うものに
投票していただいた結果、
「出目吉」(でめきち)
に決定しました。
おとうさんが出目男。2010年に生まれて今は長崎バイオパーク
にいるお兄さんは出目太。
なのでこの子も「出目」系でいこうと思い、
①出目王、②出目吉、③出目プリオ、④出目丸
という4つの名前を考えたのですが・・・出目プリオになったら
どうしようとほんまのところドキドキでした。
(ちなみに出目プリオは三番人気でした)
その出目吉くん、本日9月4日にお外のプールにデビューしました。
これからは外での様子もご覧いただけます!
実はですね、デビューに先立ち、3日の閉園日にお外に出る練習
をしたのですよ。
以下、文字通り「はじめてのお外」の様子です。
ナミコかあさんについてトコトコとお外にでてきた出目吉くんです。
お母さんはさっさと水に入ってしまい、取り残された出目吉くんは
思いっきりあせってひとりでウロウロしていました。
いつまでたっても出目吉くんがやってこないので、ナミコかあさんが
迎えに来ました。
大丈夫な場所であることを教えるために青草を食べて見せます。
「そっか、ここはごはんも食べれる場所なんだ~」
出目吉くんが十分落ち着くのを見計らって、ナミコかあさんが言いました。
「さっ、出目吉(と言ったかどうかは定かではない)、今度こそ行くわよ」
「へーい」(丁稚かっ)
やっと安心した出目吉くん、おかあさんといっしょに水に入っていきました。
カバの親子は午前中お外で公開の予定ですが、その日の天候、
カバの気持ち等によって変更もありますので、念のために来園前に
お問い合わせいただければ幸いでございます。
(外に出ていなくても屋内での様子はご覧になれます)
オカン
-
2014年09月03日
じゅーいのしゅーい#13 続・ニシキマゲクビガメを知らないあなたに…
お待ちかね(でもない?)ニシキマゲクビガメご紹介の第2弾は
「マゲクビ」部分に注目!
ニシキマゲクビガメは「カメ目ヘビクビガメ科マゲクビガメ属」。
いかにも首が長そうでしょ?
首が長いと、フツウのやり方では甲羅に格納できません。
アカミミガメ(ミドリガメ)やクサガメ、イシガメなどよく知られているカメは、首を縦にS字状に折りたたむようにしてひっこめます。
でもニシキマゲクビガメは、こんな感じ。
長い首を、右に曲げたり…。
左に曲げたり…。
…だから「マゲクビガメ」。
上から見るとこんな感じです。
甲羅にちゃんと収まっていない!…これでいいのか?
まあ、水中では泳いで敵から逃げられるからいいのかな。
(ウミガメが頭をひっこめないのは、泳いで逃げるかららしいですよ)
というわけで、第3弾に続きます(もういいって言わないでね)。
次は、おもに水中で暮らす彼らならではの…
乞うご期待!!
(亜種メガネダヌキ) -
2014年09月01日
じゅーいのしゅーい#12 ニシキマゲクビガメを知らないあなたに…
ニシキマゲクビガメが、繁殖賞を受賞しました!
(詳細は2014年8月26日付けの最新情報を見てね)
ニュース画面を見ても「ニシキなんとかって何それ。名前、長いし。要するにカメでしょ」とあっさりスルーしたそこのあなた!
ニシキマゲクビガメって、奥が深いんですよ~。
名前の由来は「錦のように美しい、首を曲げるカメ」といったところ。
錦のように美しいかは微妙ですが、幼いころはきれいなサーモンピンクっぽいオレンジ色が出ることがあります。
繁殖賞をもらったチビガメさんです。
アゴのあたりや、甲羅のへりが、ほんのりきれいでしょ?
オトナのニシキマゲクビガメは、全体にこげ茶色っぽいです。
太陽の動物舎の出口付近で数種類のカメたちと同居しているのですが、
クビが妙に長く、甲羅がひょうたんっぽい形で、やたら元気に泳ぎ回っている…。
それがニシキマゲクビガメです。
とても一回では彼らの魅力を伝えきれないため、続きは次回!
「マゲクビ」部分の魅力にせまりますよ!!
(亜種メガネダヌキ)
-
2014年08月28日
あかちゃんシリーズ3 セキセイインコの人工育雛
今年の8月20日のことです。セキセイインコ舎に孵化後3日ぐらいの雛が地面に落ちていました。
ほかのセキセイインコにつつかれたのか、巣から落下した時に頭を打ったのか…大きな内出血があり、発見した担当者がすぐに動物病院へ運びました。
弱った鳥に対しての処置としては、とにかく温めることです。すぐに孵化器の温度を37度に設定し温めました。
衰弱して、ほとんど動かなかったのが、動き出してピーピー鳴きはじめました。これより人工育雛を開始することとなりました。
担当者は動物が大好きで、常に動物を観察し、どう対応すればいいかを考えるので、安心して任せることができます。
では、人工育雛の様子を紹介します
体重測定の準備
体重は2.6gでした。なんと1円玉2枚半の重さです。
インコ用の液体飼料(ミルクみたいなもの)をあげている様子ですが、あまりに小さくて、よく見えないと思います。
スプーンの両端を曲げて飲みやすくして与えます。ミルクを飲むと首のところの 素嚢(そのう)が膨らみます。いまは空なので見えません。
お腹いっぱいに飲むと、このように 素嚢(そのう)が膨らみます。
飲ませたあとは、ミルクで汚れた顔や首を濡らしたティッシュできれいに拭いてあげます。
1か月もたてば羽も生えてインコらしくなると思います。
そーかつ☆
-
2014年08月22日
えんちょうさんぽ⑲ 「動物園の歴史Ⅰ」
王子動物園の前身は1928年~1946年に現在の諏訪山公園にあった諏訪山動物園であったことをご存知でしょうか。
現在はその痕跡はありませんが、記念のモニュメントが設置されています。
面積 : 3,900㎡
飼育動物数 : 87種、239点
入園料 : 大人10銭、子供(12歳以下)5銭
諏訪山動物園は第2次世界大戦中の悲しい運命を経験した動物園でした。
これは当時の神戸新聞の記事です。
軍の「本土空襲に備え、猛獣を殺処分せよ」との絶対命令で、当時の職員は断腸の思いで安楽死させたと記録にあります。
ライオン、トラ、ホッキョクグマなど12種24頭です。
戦争は人間も動物にとっても起こってほしくないものです。
平和な時代だからこそ、動物園は存続できるものだと思います。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 10月 | ||||||
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
- Aちゃんのブログ (140)
- BambooBushのブログ (3)
- KYな人のブログ (11)
- Nのさえずり (9)
- ZiZi通信 (90)
- えんちょうさんぽ (80)
- おっちゃん日和 (6)
- お宝、発見 (51)
- じゅーいのしゅーい (141)
- その他 (11)
- そーかつ☆のブログ (73)
- ぶろぐのぐのブログ (9)
- まーくんのブログ (12)
- やん のブログ (8)
- オカンのブログ (166)
- ションのブログ (24)
- セツビのセ (161)
- パンダ館からこんにちは (6)
- 動物いろいろ (34)
- 動物専門員あおのブログ (14)
- 未分類 (39)
- 王子の獣医のブログ (7)
- 目指せ、動物園ボーイ (2)
- 知られざる運営の日常 (3)
- 資料館だより (102)
- 資料館レポ (28)