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2024年06月10日
『だって動物園だもの♪~新しい命に出会うまで~』
6月2日に、ベニイロフラミンゴの雛が孵化し、
そのカワイイ姿を親鳥の羽の間から覗かせています。
先月の大型連休も、お天気もそこそこ良く、The休日という感じで賑わっていた動物園。
たくさんの方々が開園すぐに園内を歩いて来られました。休日でも平日でも、私の担当の生きものたちへの業務内容はさほど変わりはないので、
いつも通りに獣舎内を清掃していました。たくさんの人が行き交うということは、普段あまり目にしない「飼育員」という珍しい生きもの(!?)に向けられる目も必然的に増えるわけで…。
若干、緊張しつつガンジキを持つ手も力が入ったり入らなかったり。
そんな中、
「見られなかったね~」
「いなかったね…」
といった言葉を耳にすることもあります。というのも、園内のいくつかの獣舎では、あえて様々な「動物が見づらくなる対策」をしているからです。
それは、例えば
ただでさえ少し見えにくい金網の上に、「鳥インフルエンザ対策」で外から野鳥等が入りにくくするために防鳥ネットを張ったり…
限られた環境で繁殖してくれる生きものたちが、少しでも落ち着いて過ごせるように目隠しの覆いを設置したり…
暑さ対策の為にヨシズを立てかけたり…
体調管理の為、表から見えないバッグヤードに収容していたり…
などです。動物園を訪れる皆さまは、
「普段見られない・動く・珍しい・変わった・生きものを・間近に」
見られると思って期待して来られる事でしょう。確かに、動物園という場所は「図鑑やテレビ等でしか見られない生きもの」を、
眼の前で同じ空気の中、身近に見て、五感で感じる事ができる素晴らしい場所だと思います。毎日のお散歩がてらに来られる方もおられれば、遠路はるばる、中には海外から来られた旅行者の方など、その日1日しか動物園を訪れる事ができない方もいらっしゃるでしょう。
せっかくのチャンスに、生きものたちが見づらい状況では、がっかりされるかもしれません。ですが、「見づらくなる対策」は、どれも飼育展示されている生きものたちに少しでもより良い環境を、と配慮しておこなっているものです。
見づらいところにいる生きものたちも、きっとまた、限られた環境の中でも、新しい命をつないでくれる…今もちょうどそのための大事なとき…そんなふうに、優しく受け入れてもらえたら。
そう思いながら、獣舎内を清掃していた暖かい日差しの日でした。
〜Nのさえずり〜
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