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2024年06月12日
じゅーいのしゅーい#141 結希10歳!
アジアゾウのマックとズゼの仔、結希が、市原ぞうの国で10歳の誕生日を迎えました。
ささやかながら、神戸からフルーツ一式を送りました!市原では今年もお誕生日会をしていただきました。ありがとうございます(^^)/
詳しくはこちらから↓
あのちっちゃかった結希が、なんと10歳…
すっかりオスゾウらしくなって、やっぱり足の長さはマック譲りで。
でも、まだまだ大きくなりそうですね!市原ぞうの国の皆さま(ヒトの皆さまも、ゾウの皆さまも)、いつもありがとうございます。
これからも結希のことよろしくお願いします。
今日のマックとズゼ(マックは明日で32歳!)(亜種メガネダヌキ)
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2024年06月10日
『だって動物園だもの♪~新しい命に出会うまで~』
6月2日に、ベニイロフラミンゴの雛が孵化し、
そのカワイイ姿を親鳥の羽の間から覗かせています。
先月の大型連休も、お天気もそこそこ良く、The休日という感じで賑わっていた動物園。
たくさんの方々が開園すぐに園内を歩いて来られました。休日でも平日でも、私の担当の生きものたちへの業務内容はさほど変わりはないので、
いつも通りに獣舎内を清掃していました。たくさんの人が行き交うということは、普段あまり目にしない「飼育員」という珍しい生きもの(!?)に向けられる目も必然的に増えるわけで…。
若干、緊張しつつガンジキを持つ手も力が入ったり入らなかったり。
そんな中、
「見られなかったね~」
「いなかったね…」
といった言葉を耳にすることもあります。というのも、園内のいくつかの獣舎では、あえて様々な「動物が見づらくなる対策」をしているからです。
それは、例えば
ただでさえ少し見えにくい金網の上に、「鳥インフルエンザ対策」で外から野鳥等が入りにくくするために防鳥ネットを張ったり…
限られた環境で繁殖してくれる生きものたちが、少しでも落ち着いて過ごせるように目隠しの覆いを設置したり…
暑さ対策の為にヨシズを立てかけたり…
体調管理の為、表から見えないバッグヤードに収容していたり…
などです。動物園を訪れる皆さまは、
「普段見られない・動く・珍しい・変わった・生きものを・間近に」
見られると思って期待して来られる事でしょう。確かに、動物園という場所は「図鑑やテレビ等でしか見られない生きもの」を、
眼の前で同じ空気の中、身近に見て、五感で感じる事ができる素晴らしい場所だと思います。毎日のお散歩がてらに来られる方もおられれば、遠路はるばる、中には海外から来られた旅行者の方など、その日1日しか動物園を訪れる事ができない方もいらっしゃるでしょう。
せっかくのチャンスに、生きものたちが見づらい状況では、がっかりされるかもしれません。ですが、「見づらくなる対策」は、どれも飼育展示されている生きものたちに少しでもより良い環境を、と配慮しておこなっているものです。
見づらいところにいる生きものたちも、きっとまた、限られた環境の中でも、新しい命をつないでくれる…今もちょうどそのための大事なとき…そんなふうに、優しく受け入れてもらえたら。
そう思いながら、獣舎内を清掃していた暖かい日差しの日でした。
〜Nのさえずり〜
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2024年06月05日
未来に向けて
動物園の職員が毎日どのような仕事をしているかについては、これまでのブログやX(エックス)で飼育係や獣医師がそれぞれの立場から皆様に紹介してきました。
私(ぶろぐのぐ)は去年、ブログの中で「新しいスタッフが5人も加わりましたよ」と紹介しましたが彼らもこの1年、全員が体や頭をフル回転して頑張ってきました。ごく最近では、「キリン」たちの特徴を分かりやすく説明した看板を作ってみたり。
「カンガルー」の得意なジャンプに挑戦できる看板を作ってみたり。
「コアラ」や「カンガルー」などオーストラリアに生息している動物たちのガイドや、
シカに似ているけれど、ウシのなかまである「シタツンガ」のガイドツアーなどなど。
動物たちの飼育に全力で愛情を注ぎながらも、動物園に来ていただいた皆様にも少しでも楽しく動物たちのことを知ってもらいたく日々励んできました。
そんな動物たちへの真摯な姿を見ていると同じ職員として応援してやりたくなりますし…
若かりし頃の自分と重ねてみたり、またたくさんのことを教えてくれた先輩飼育係さんたちへの感謝の気持ちも溢れてきます。
ブログに私事は申し訳ないのですが…先日、今年の3月に亡くられた神戸どうぶつ王国の佐藤哲也元園長のお別れ会に参加してきました。元園長とは飼育係になり始めたころ、約40年前から指導を頂いていました。仕事に対しては非常に厳しい方で有名でしたが、動物たちや動物園、そして人への愛情は人一倍強い方だと感じていました。数多くの動物たちの繁殖や生物多様性保全、環境保全などでさまざまな業績を残されて、またたくさんの後輩職員からも慕われている方でした。
最近もライチョウの繁殖と野生復帰に関わる事業、国内のツシマヤマネコや海外のボルネオ島に関わる生息地保全事業。動物園施設で使用していた使い捨てプラスチック製品の廃止や、ユキヒョウの保全調査研究と生息地の地域経済活性化に対する支援活動などなど。
動物園が取り組むべきことに率先して行動される姿は尊敬でしかありませんでした。王子動物園でもこれからもその動物ファースト、自然環境ファースト、世界の未来ファーストの精神を引き継いでより良い動物園を目指していくと共に、未来を担う世代の人たちにも受け継いでいきたいと思いました。
ぶろぐのぐ
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2024年06月05日
動物専門員の日常#12 “リスと小鳥の森~繁殖に向けての取り組み②~”
リスと小鳥の森~繁殖に向けての取り組み~の続きの話です。リス担当に新しく与えられたミッションは“ニホンリスたちが安心して出産・子育てができる環境を整えること”でした。
ニホンリスは繁殖や休息・ねぐら用に樹上で小枝を組んだ球状巣を作ったり、樹洞を利用します。
“リスと小鳥の森”でも球状巣がつくられることはあったのですが、残念ながらそこで繁殖や子育てをすることは今までありませんでした。
▼樹上につくられた球状巣
これまでの歴代リス担当の経験則から、リスたちが安心して出産や子育てできるようにサポートした方がいいのではないか、もっと背の高い場所に安定した巣箱があった方がいいのではないか、との考えがありましたので、巣箱を増設することになりました。
もちろん、巣箱は飼育員の手作りです(/・ω・)/みんなで頑張りました。▼完成した巣箱はこちら
最初は1つ作るのに30~40分ほどかかっていたのですが、作り続けることでどんどん、どんどんスピードアップをしていきました。
恋のシーズンが始まる春までに完成させたいという想いもありましたので、昨年の秋~冬頃は来る日も来る日も私は巣箱をつくっていたような気がします。
▼設置した様子がこちら(おー!圧巻!ちょっと嬉しいです!!)背の高いところでも巣箱がぐらつかないように足場は増設工事してもらいました。
結果、総勢74個の巣箱があります(`・ω・´)ゞ
でもね。全部をニホンリスたちが使ってくれるわけではありません。
もちろん人気の巣箱と不人気の巣箱があります。人気の巣箱には、せっせと集めた古い巣材(杉の皮やシュロ)がぎゅうぎゅうに積もって地層のようになっています。またニホンリスは貯食行動をするのですが、巣箱がその貯食場になっていることもあります。
(貯食・・・冬などのエサが少ない時期に、土の中や木の洞などに餌を隠す行動)
利用頻度が高い人気の巣箱はどういった条件なのかはいまいち、分かっていません。
サイズなのか、高さなのか、位置なのか、ぐらつきなのか。
観察とデータを取り続けることで分かってくるような気もします。
▼昨年、人気だった巣箱の中身はこちら
さて、新しく作ってくれた巣箱をリスたちは使ってくれるのでしょうか?
次回、紹介します。お楽しみに。
(1枚も動物の写真がでてこないブログになってしまいました…笑)
動物専門員 あお
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