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2024年03月13日
動物専門員の日常 #06 “動物たちへのエサやり~給餌編~”
こんにちは。動物を飼育する上で大切な“3つのじ”の紹介シリーズ、掃除編・調餌編と続き、最後に給餌(きゅうじ)の紹介をしたいと思います。
給餌…餌やりのことで、この仕事が1番イメージしやすいかもしれません。
給餌の方法は動物種の生態や生理、個体の性格や群れのパワーバランスなどに合わせて決めていくので、様々なバリエーションがあります。
例えば、カルフォルニアアシカのように飼育員の手から餌を与える方法やカピバラのように展示場に竹などの餌を常に置いておき、
動物が好きなタイミングで食べる方法、小猿舎のサルたちのように寝室へ設置し、収容作業のときに誘導する方法などあります。
今日は、小猿舎のワオキツネザルの給餌を紹介したいと思います。
餌がこちら。調餌編で準備した野菜や果物です。
食べている様子がこちら。
よくみると、トレイの中から選んで食べているのが分かりますか?
種の生態や個体の性格、群れのパワーバランスにも寄りますが、好きなものから先に選んで食べることが多いです。
準備した餌(野菜や果物)を目の前で食べてくれるのはとても嬉しいです。給餌の時間は、近くで動物がきてくれるのでケガがないか、餌をとりに来てくれているか、きちんと食べることができているのか、残餌はどのぐらいなのかなどを観察できるチャンスでもあります。
掃除編でも紹介した通り、まずはいつも通りの状態を知ることがとっても大切。日々、試行錯誤をしながら掃除⇔調餌⇔給餌を行っています。
さて、3つのシリーズに渡り、飼育員のお仕事の基本(3つのじ)の紹介しました。みなさん、いかがでしたか?(*・ω・)ノ
私はこの“3つのじ”を初めて知ったときに、
まるで、“焼き鳥屋の秘伝のタレ”をつくるような仕事だと思いました。
継ぎ足し、継ぎ足しながら美味しいタレが少しずつ出来上がっていくように、飼育の仕事も動物たちにとって最善な環境は何か、動物園や水族館は来園者にとってどうあるべきなのかを考えつづけ、積み重ね、積み重ねながら駒を1つずつ進めていくようだと。
この他にも、獣舎環境の整備や獣医チームと連携しながらの病気の治療、動物福祉や繁殖への取り組み、ハズバンダリートレーニングや環境エンリッチメント、調査研究活動、ガイド・イベント講演やSDGsの活動など紹介したいことがたくさんありますので、またブログで紹介しますね((((((っ・ω・)っ ブーン
動物専門員 あお
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