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2023年03月31日
頼もしい仲間たち
動物園の飼育係には様々な職員がいます。
いずれも神戸市の職員ですが、いわゆる正規の職員、最長3年の会計年度任用職員、飼育と調査研究を行う動物専門員が日々の飼育を行います。
その中で今回は会計年度任用職員について話したいと思います。
会計年度任用職員、分かりやすく言うと短期のアルバイトですが、誰でもできるわけではありません。
「高等学校や専門学校、大学等で動物に関する専門課程を修了した者又は修了見込みの者」となっています。
他園で飼育係をしていた人もいます。
私から見た彼ら彼女たちは、仕事に対して行動力があり、来園者に対して動物ガイドをし、平均年齢の高い職場を盛り上げてくれる、頼もしい仲間たちです。
その中のひとり、廣瀬さんからメッセージをもらったので紹介します。
皆さんこんにちは、北園の動物を担当している廣瀬です。
埼玉から来ました。
以前は東京の水族館で生物の解説をし、千葉県の動物園でポニーやハクビシンなどを担当していました。
そこから突然神戸まで来たので、随分思い切ったものだと思います。
王子動物園で初めてキリンやカバ、ホッキョクグマなどの動物と関わることになりました。
どこの動物園でも見られる動物ではないので、これだけでも王子動物園に来てよかった、ありがたいなと思いながら仕事をしています。
でも一番可愛がっているのはロバたちだったりして。
せっかく様々な動物たちの担当になれましたので、皆さんにもっと動物たちの魅力が伝えられる様頑張りたいと思います。
ひろせ
この動画は、廣瀬さんが消防ホースから作ったエンリッチメントアイテム(フィーダー)で、今のところツキノワグマのタケが遊んでいます。夢中になっていますね。
今後も持ち前の探求心を活かして、動物たちのために頑張って欲しいです。
やん
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2023年03月31日
「フワフワモフモフ」
クイズです。
この羽なんの羽❓
正解は…
そう、シロフクロウです!
まだまだ寒い日を繰り返し、春本番へ。
『動物園の動物たちは寒くないの?』と言われますが、、、、、、、
寒いと思います。(笑)
暖かい地域の動物たちは、寒さ対策をしてしっかり体調管理されています。
では、寒い地域の動物たちは?
彼等には、ある秘密が。
これは、シロフクロウの正羽(体羽)。
根元にはフワフワの柔らかい羽が生えています。
鳥の羽は基本的には同じような造りで、これより小さく羽軸の少ないものや無い羽が、ダウンやフェザーと呼ばれ、水鳥の持つその羽は、私達人間が寒くなると御世話になっているアレの中身になるのです。
こんな羽に包まれて、鳥たちは厳しい寒さから身を守っているのです。
ホッピー(左下)、ソナ(右下)
鳥たちだけでなく、寒い地域に棲む他の動物たちの身体にも、それぞれ、温かい秘密がかくされていそうですね。
From・BTN
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2023年03月30日
気持ちも新たに。
2022(令和4)年度も間もなく終わり、4月から2023(令和5)年度が始まります。
春の風物詩である王子動物園の桜は、神戸地域の「桜の開花」の標本木として神戸地方気象台が指定するソメイヨシノの木に3月24日に開花が確認され、近畿では最も遅かったそうですが無事に「桜の開花宣言」となりました。 1週間がたち、園内の桜はほぼ満開です。
この春休みの動物園は桜に彩られて本当に多くのお客様の笑顔であふれています。
新型コロナウイルスの猛威もひとまず収まりつつあって、人々の活動も本格的に活発になってきているのを実感します。
やはり動物園は、動物たちがいきいきと暮らせて、また誰もが安心して憩える場所であってほしいですね。
新年度はどんな1年になるのでしょうか。
あらためて動物ファーストの飼育展示を考え取り組んだり、動物園のリニューアルについても基本計画の検討作業を進めていくなど新たな時代へ前進する一歩であったりするでしょう。
また新型コロナや鳥インフルエンザなどをはじめとして予測が難しいこの時代ですが、動物園として安全安心を提供するために必要な対策を続けるとともに、お客様には一部ご不便やご心配をおかけすることもあると思いますがご協力をいただきながら、「ずーっといっしょ」の気持ちをあらためて心に刻む1年にしたいとも思います。
ここでお知らせですが、新年度の4月から、ケーブルテレビのJCOMチャンネルで王子動物園の応援番組が放送開始となります!
詳しくは王子動物園のホームページをチェックしていただき、みなさまぜひご覧ください。
また、新年度すぐの4月2日から4日には、今年も「夜桜の通り抜け」を開催します。
こちらも園ホームページでチェックいただき、お誘い合わせの上、桜の絶景をお楽しみください。
通り抜けまで満開が続くよう祈る今日この頃です。
(KYな人)
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2023年03月29日
資料館レポNo.24 剥製製作のうらばなし (※剥製の写真がでてきます。)
資料館には約330点の剥製のお宝が眠っています。
剥製は、剥製師さんに依頼をして作ってもらうこともあれば、資料館で作ることもあります。
そして剥製を作る場合、ほとんどが王子動物園で亡くなった動物たちに協力してもらっています。
そんな剥製製作を私は今回初挑戦したので、ここで紹介させていただきます!
剥製製作には種類がいろいろありますが、今回はキンカジューの皮だけを残した平たい剥製、その名も「フラットスキン」というものに挑戦しました。
実はこのキンカジュー(チビくん♂)は私が以前、王子動物園で飼育係をしていたときの担当動物でした。
掃除をしている最中でも邪魔しにくるようなとても人懐っこい性格で、ハチミツが大好物だったチビくん。
そんな光景を思い出しながら作るのはなかなか複雑でしたが…
アドバイスをいただきながら無事に剥製を作ることができました!
剥製に生まれ変わったチビくん、どうですか?
肉球も爪も綺麗に残すことができました。
私の初めての剥製製作に協力してくれたチビくんに感謝です。
生きものはいつか亡くなりますが、亡くなったあとも剥製という形でみなさんにまたひとつ学びを深めてもらう…剥製にはそんな意味や思いが込められています。
収蔵子
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2023年03月26日
ZiZi通信 No.75 凸凹で3....
昨年9月と今年2月にゾウ舎運動場に土入れをしました。
しかし、ぬかるみと凸凹できました。
ぬかるみ
凸凹(ここは盛り上がり)
今回は機械を使ってダンプ6台の土出し、土入れと整地をしました。
おお、いい感じ!
3/26雨模様です。
水たまりは確かに少なくなりました。
良かったです。
でも 何度も言いますが、穴掘り好きなんです!来年度も頑張ります~
ZiZi1号
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2023年03月21日
大胆に繊細に
先日のある昼下がり、ツル舎の前を通りかかると
『あれ?鶴太郎から水が滴ってる…?』
しばらく様子を見ていると、おもむろにツル舎の池の中でしゃがみ込み、バッシャバッシャと水浴びをはじめたではありませんか!
『え⁉ ツルって水浴びとかするの?』
『いやするか…鳥だし。初めて見た!』
それはそれはダイナック!な水浴び。
タンチョウヅルは約140㎝超の大型の鳥類。その彼が人目もはばからずに…。
動物たちは身体の汚れを落とす為や、虫などの寄生虫から身を守る等の目的のためにも水浴びをします。
初めて見る光景にしばらく見入ってしまいました。
彼が本当にすごいのはここからだった…。
さっぱり顔の「鶴太郎」。
大きな翼をバッサバッサからの…ブルブルブル~。
白く美しい輝きを取り戻した(?)鶴太郎。
今度はその白い羽根を嘴で整え、羽繕いをしながらオイルコーティングのメンテナンス。
尾の付け根にある“尾脂腺(びしせん)”※と呼ばれる部分から分泌される脂分を嘴や首などを上手に使って、さらに羽根一枚一枚に丁寧に、トリートメント。
そうすることで、羽根がそろい身体を守る役割にもなるのです。
時に体をブルブルと震わせ水分を飛ばし、また羽繕いしながらぬりぬり。
やがて、さらに磨きのかかったモフモフに。
この間、2時間半(もちろんずっと張り付いていたわけではありません(笑)。
まだまだ完璧ではないらしく、羽根と体のメンテナンスはその後も続いていた様子。
檻の中であれ外であれ、どの生物たちも生きていく上での必要事項は、その体の中のDNAに組み込まれているのですね。
※尾脂腺とは
鳥類がほぼ共通して持つ、尾の付け根(上部分)にある体の部分。
水辺にすむ鳥は特に発達しており、ここから出る脂分を嘴や首などを使い器用に身体全体に塗る。
これと、羽繕いで整えた羽根自体の構造によるダブル効果の撥水加工で水をはじいたり、体につく汚れや寄生虫などから身を守る。
『動物園の中でも外でも、様々な生き物たちの生きていく上での“日常”をいろんな角度から楽しみながら観察すると、面白い発見ができるかもしれませんね(^^♪。』
From・BTN
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2023年03月14日
看板に秘めた思い
動物園で暮らしている動物たちの生き生きとした姿は、見る人に癒しを与え、そして、元気に幸せにする力があると実感する日々です。
ところで、皆様、写真のような看板をお目にかけていただいておりますでしょうか?
このような魅力ある動物たちをより詳しく知っていただけるよう動物の生態的特徴や動物園の仲間たちが暮らす野生下での生息状況などを看板に記載させていただいています。
この看板、小学生にも見てもらえるよう漢字にフリガナをふったり、画像をできるだけ用いたり、設置する位置などにも工夫を凝らすなど、小学生目線で作成しており、時折、遠足で遊びに来た子供たちが看板を学んでいる姿、保育園の先生が看板を見ながら子供たちに教えている姿を見るにつけ、心弾んでしまいます。
今後とも、順次、このような看板をアップデートしていきたいと考えておりますので、皆様よろしくお願い致します。
Bamboobush
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2023年03月13日
ZiZi通信 No.74 おかあさんといっしょ....
アシカ池は昨年5月から洗っていませんでした。
6月の出産と育児に支障のないようにするためです。
ろ過は行っていました。昨年6月まだキレイです。
10月、地下観覧通路は藻がいっぱい。
ろ過しても藻は防げないんです。12月から離乳のため親子離れ離れに。
離乳もでき、今年2月親子同居を前に新しい扉を東側に設置しました。トレーニングのため、岩を撤去し、スッキリしました。
飼育担当が3回以上池を洗ってきれいにしてくれました。
3月8日準備万端。柵越しにおかあさんが挨拶に来たので、担当は同居を決めました。
同居の動画をどうぞ!
YouTube動画へおかあさんといっしょ。
よかった!よかった!ZiZi1号
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2023年03月02日
知られざる運営の日常*3
「お、は、よう~ございます!」「うわぁ、フラミンゴがいっぱいや~!」
寒い冬もようやく終わりを迎えつつあり、陽ざしの暖かさを感じるようになってきた今日このごろ。最近は遠足の子供たちの元気な声が響くことも多くなってきました。
楽しい春の到来に心が躍るところですが、今の私が頭を悩ませていることのひとつは・・・「今年の桜はいつ咲く?一番の見ごろはいつ!?」です。
王子動物園は桜の名所としても親しまれていることはご存じの方も多いかと思いますが、中でも多くの方が楽しみにしてくださっているイベントが「夜桜通り抜け」です。
これは、普段夜は真っ暗で見えない動物園の桜を、3日間限定で大がかりなライトアップで美しく照らすもので、このための照明の手配や、ルート確保などの準備に大急ぎで入るため、そろそろ開催日を確定しないといけないのです!
予想が見頃に合えばみんな笑顔ですが、予想が外れた日にはひんしゅくの嵐が吹き荒れることが予想され・・・、まさに今、日々変わる色々な開花予報を見比べながら悩んでいるところです。
ちなみに、コロナ対策のため中止が続きようやく3年ぶりに開催した昨年は、予想がばっちり当たり、最高に美しい夜桜を皆さんに楽しんでいただくことができました。
↑昨年、開催前日の夜中の試験点灯にて。静寂の中に輝く桜は幻想的な美しさでした・・・どうか今年も予想が当たり、素晴らしい風景を皆さまにお届けできますように!見ごろが外れたら…ごめんなさい、どうか温かい心でお許しください。
また、桜の時期の昼間の動物園ももちろん美しいので、この時期しかご覧いただけない動物と桜ののどかなコラボレーションを楽しみに、桜の開花のニュースが聞こえたら、ぜひ動物園にお越しくださいね。(夜桜通り抜けの日程は、3月中旬~下旬にホームページでお知らせする予定です)
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2023年03月01日
資料館レポ №23 『美しきハンターたち』サーナ(アムールトラ)
今回は、動物科学資料館 常設展 剥製コーナーで開催中の『美しきハンターたち』 で展示中のアムールトラ(サーナ)についてお話します。
実は、王子動物園は日本で初めて“アムールトラ”の飼育を行った動物園です。
サーナ(SERNUR)は1976年8月19日、アメリカのサンディエゴ動物園から2才で来園。翌年、メスの「ナディア(NADEIA)」(4才)が来て、その年の9月にはベビー誕生。日本初ということで繁殖賞をいただきました。
2頭は仲睦まじい夫婦で、ナディアが亡くなるまでの12年間で8回の出産で17頭が誕生し、うち9頭が育ちました。ナディアが亡くなった翌年 1989年にサーナは、16歳で亡くなりました。
育った仔たちの行く末を見てみましょう。
第1産1977.9.29 ロク♂ 1979 帯広動物園へ
第2産1978.6.4 ナナ♀ 148日生存/ハチ♂ 1979 旭川動物園へ/キュウ♂1979 京都市動物園へ
第3産1979.3.15 トコ♀ 1979 熊本動物園
第4産1979.7.20 トイチ♀ 74日生存
第5産1980.5.14 マミ♀ 1981 帯広動物園へ
第6産1981.10.31 トミ♀ 1985 東山動植物園へ/ トシ♀ 1982 多摩動物公園
第8産1982.11.3 十五郎♂ 王子動物園にて 1994.12.26死亡
名前は、最初の「ロク」は六甲山からとって「ロク」、その後はナナ・ハチ… 最後は十五郎(ジュウゴロウ)です。(マミーだけ法則はずれてますね。)
それぞれに、全国に旅立っていきました。
最後まで残った 十五郎
この写真に見覚えがある方、資料館によく来てくださってますね。 寅年のお正月、資料館の玄関に飾っていました。
絶滅危惧種となっているアムールトラ、サーナとナディアの子だくさんカップルにあやかって、ショウヘイ・レーニャ カップルが子宝に恵まれますように、仔どもたちの写真を何枚か貼っておきたいと思います。
※最後の写真、2頭しか仔が見えませんね。
残っていた写真のタイトルは「ナディアとナナ・ハチ・キュウ」なんですが…。
写真を撮った人には見える場所にいたのかもしれません。そのままのタイトルにしておきます。
<図書 丸代>
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