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最新ニュース

  • 2022年11月23日

    ヤマアラシたちの裏側をご紹介

    王子動物園には、アフリカタテガミヤマアラシ(アフリカ中北部に生息)とインドタテガミヤマアラシ(南~西アジアに生息)の2種のヤマアラシがいます。
    どちらも、頭から肩にかけてタテガミ状のかたい⽑が、背中から尾には⽑が変化した⽩⿊の針が⽣えており、危険が迫ったときに、この針毛を逆立てて音を出したり、後ろ向きに突進したりして身を守ります。

     

    さて、こんなトゲトゲなヤマアラシたち、治療などの必要があるときはどうするのでしょう?

     

    アフリカタテガミヤマアラシの「ムム」(メス)は、歯の咬み合わせがずれてしまっており、歯が伸びて餌が食べにくくなってしまうので、ときどき獣医が、歯を削ってあげないといけません。

     

    DSC02641      
    ↑下の歯が伸びてしまっています。

     

     

    そのためにまずは飼育員がムムを捕まえるのですが、その方法には歴代の飼育員たちの工夫が重ねられています。
    当初はムムを入れるための金属製の箱を作り、改良が重ねられました。

     

    IMG_1662
    こちらは3代目に改良された箱「ヤマアラ3号」です。

    頑丈ですが重いです。

     

     

    ムムを箱に入れると、麻酔をかけて、電動の器具で歯を削っていきます。
    IMG_1942

     

    これでまた餌を食べられます。

     

     

    捕まえやすさや安全性、運びやすさなどを考慮し、改良が重ねられたところ、今はどうなっているかというと…

     

     IMG_9685

    これです。

    ポリバケツを改造して作られています。

    とても扱いやすくなりました。

     

     

    最近、当園にやってきたインドタテガミヤマアラシの検疫が終わって、展示場に移動するときも、これを使いました。

    IMG_0469

     

     

    今、インドタテガミヤマアラシの「まさお」と「ヴィゴラドゥーエ」は新しい展示場の環境に馴れるよう練習中です。
    ゆっくり見守ってくださいね。

     まさおDSC_3558

    まさお

     

     

    ヴィゴラドゥーエDSC_3534

    ヴィゴラドゥーエ

     


    ション