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2024年03月20日
動物専門員の日常#07“カピバラ~体重測定ができるまで①”
みなさん、こんにちは。
今日は、カピバラのお話です。
王子動物園には2つの場所でカピバラを飼育しています。
1つは動物とこどもの国エリアの“パピコ”・“モナカ”チームともう1つは、オオアリクイのすぐ隣に位置しているカピバラたち“チャーシュー”・“メンマ”・“アサヒ”チームです。
“チャーシュー”・“メンマ”の体重測定について紹介します。
健康管理に欠かせないのが体重測定です。体重が分かることによって、日々の餌の量の調整や病気になったときの投薬量の計算にも役に立ちます。
無理やり捕まえて体重測定をしたり、追いかけて測定台に乗ってもらうこともできますが、それではストレスになったり、逆にケガを引き起こし、体調を心配することになります。
“チャーシュー”と“メンマ”は人(飼育員)としっかりとコミュニケーションがとれるタイプ&過去にトレーニングを実施していた時期もあったため、少し前から体重測定のためのハズバンダリートレーニングを本格的に実施することにしました。
ハズバンダリートレーニングについて聞きなじみのある方、多いのではないでしょうか?健康管理のため、王子動物園ではジャイアントパンダの“タンタン”をはじめ、さまざまな動物種で取り入れられている方法です。日本語で直訳すると、受診動作訓練(じゅしんどうさくんれん)。動物を長期間にわたり健康的に、なおかつ動物も人も安全性に飼育するためのトレーニング方法です。
トレーニングを始める前に、まずは、体重計の上に置くオレンジ色の板が怖いものではなく、安全なものだと知ってもらうために数か月の間、運動場に置いてみました。
はじめましてのときはこんな感じ。興味深々で近づいてきてくれてます。
次に、餌(青草と竹)を台の上に置いて食べてもらうことにしました。
あまり警戒せずに食べてくれています。いい感じです。
動物たちは初めて見るものは恐怖心を感じやすいので徐々に慣らし、普段の暮らしの中で無視できるようにしていくことが必要になります。
これを少し専門的な言葉で“脱感作(だつかんさ)”といいます。
今回は既に展示場に設置してある板と同じ色・サイズにしたのでスムーズに進むことができました。
ある朝の様子です。餌を食べ終わった後、“チャーシュー”がくつろいでウトウトとしていました。「めちゃくちゃ、慣れてくれてるやん・・・!ヽ(。・ω・)ノ゛」
これには、思わず笑ってしまいました。
さて、ここから少しずつトレーニングを行っていきます。
今は既に2頭とも、順番に台の上に乗るトレーニングが完成しているのですがそれまでいろいろとあったので次回、ご紹介します。
お楽しみに。
動物専門員 あお
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