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2023年11月16日
六甲山の自然 7 ハンミョウ、ニワハンミョウ
ハンミョウ(ナミハンミョウ)Cicindela japonica 本州,四国,九州,対馬,種子島,屋久島に分布
ニワハンミョウCicindela japana 北海道,本州,四国,九州に分布
ハンミョウ(ナミハンミョウ)は触角や脚まで全身が赤、青、緑に彩られた昆虫の中でもトップクラスに美しい生物です。
この綺麗な色彩は色素ではなく構造色と言って、特定の波長の光を反射させることで色をつけていると言われています。インコやクジャクの光輝いている羽や無色透明な液で作られたシャボン玉が綺麗な虹色に見えるのも構造色です.
ニワハンミョウの色彩は光沢がなく、茶色でわずかに緑がかっています。地面で動かずにいると足元にいても気付かないことがあります。翅には白い小さな斑紋があります
両種ともに平地や山地などの草の生えていない空き地や林道などの舗装されていない地面で春から秋にかけて見かけます。
大きな顎で昆虫を捕まえて食べます。
子供のころには、空き地や未舗装の道路でよく見かけました。そのような場所を歩いているとハンミョウが「ついておいで」と言わんばかりに、近づくと飛んで逃げて、私の進む方向に止まり、また近づくと、これを繰り返す行動が見られました。
これが面白くて、しばらくついて行ったことを懐かしく思い出しました。
このような行動をとるのでハンミョウは「みちしるべ」や「みちおしえ」と呼ばれたりします。昔は山に近い住宅街で普通に見られていたのですが最近ではほとんど見ることがなくなりました。
先日、六甲山高山植物園でたくさんのハンミョウが道案内をしてくれました。植物園などたくさんの花が咲いているところには、それを求めて虫たちが集まり、その結果、昆虫食であるハンミョウも集まってくるのだと思われます。
住宅街周辺でのハンミョウの減少は、開発による空き地や未舗装路の減少やそれに伴う餌資源である他の昆虫の減少などが原因ではないかと思われます。
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