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2023年08月17日
六甲山の自然 4 ソウシチョウ
ソウシチョウ Leiothrix lutea
中国南部からヒマラヤにかけて分布。
神戸版ブラックリスト2020の外来生物種
神戸版ブラックリストとは、神戸市の生態系に悪影響を及ぼす又はそのおそれのある外来種(外国か他地域から持ち込まれた生き物)のリストのこと。
外来生物種とは、国外から侵入して生態系に著しい被害を与えている、又は与えるおそれのある動植物で、すでに駆除等の対策が講じられている、もしくは今後の実態把握に努めて対策を検討する必要がある種のこと
日本では江戸時代から輸入され飼い鳥として飼育されていたと言われています。野生化については家庭や業者から逃げ出したものや、放鳥が原因ではないかと言われており、日本における野生化については,1931年に神戸市の再度山で確認され、その後1980年頃から関東以南で生息が確認されていると報告されています。
ソウシチョウによる在来種への影響については、ウグイスの繁殖成功率が低下することが報告されています。
これはソウシチョウによる直接的な影響ではなく、繁殖環境が両種ともにササ類の繁茂する森林であることから、巣が高密度となり捕食者を繁殖場所に誘引するためではないかと報告されています。
六甲山では再度山や摩耶山、六甲山上の各所で観察しています。特に摩耶山では頻繁に観察されます。
摩耶山では在来種のシジュウカラやウグイスなども多く観察されますが、ソウシチョウはさらに多く見られ最優占種またはその可能性のある種になっているのではないかと思われます。
ソウシチョウの増加要因としては、繁殖期が4~10月と長いことや六甲山には繁殖に適したササ類の繁茂する森林が多くみられることが考えられます。
美しい鳥ですが、在来種を守るためにもソウシチョウの分布域を調べることも重要だと考えています。
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